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月別アーカイブ: 2019年6月

書評「星界小品集」

プロシア(現ポーランド)の作家、挿絵画家。本書は想像上の、異星生物の珍奇な生活や社会を題材とした短編集であるが、SFというよりもむしろ奇想文学に類する作品であると感じる。同じ時代、すでにH・G・ウェルズの「宇宙戦争」が刊 …

書評「ニュー・アトランティス」

17世紀イギリスの神学者、哲学者、法律家、フランシス・ベーコンの描くユートピア物語。 太平洋に浮かぶ孤島、「ベンサレムの島」に漂着した主人公はそこで、「サロモンの家」という、あらゆる知識、技術を集約したアカデミーを中心と …

書評「世界の複数性についての対話」

著者は、17世紀フランスの著述家。本書をSFに分類することができるかには考える余地があるが、当時最先端の天文学を中心とした科学的知識に根ざして書かれた作品であり、原題においても充分に読み応えのある作品であるため、紹介する …

書評「われら」

ロシア人の作家、ザミャーチンの描いた、共産主義社会を批判したアンチユートピア小説。 1920の発刊以来ソ連時代は本国では発禁になっていた。(ロシア革命でロマノフ王朝がたおれたのが1917年、レーニンがソ連を建国したのが1 …

書評 「顧みれば」

1887年のある朝、目覚めると、そこは2000年の世界になっているという設定ではじまるユートピア小説。 2000年のアメリカは、全体主義におちいることなく、理想的な社会主義を実現している。人々がまったく不平をもたずに、あ …

書評「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」

第3次世界大戦後の放射能灰が降り注ぐ世界を舞台にした作品。限りなく人間に近く、「フォークトカンプフ感情移入度測定法」※という、対面での問答によってしか、人間ではないことを判別することのできないアンドロイド、「レプリカント …

書評「グレイベアド」

遠未来の地球の姿をえがいたSF「地球の長い午後」で知られる、オールディスの近未来SF。 放射能の影響により、人間に子供がうまれなくなってより50年後の世界を描いている。 世界の平均年齢は70歳にたっしており、一番若い者で …

グレイベアド

書評「地球の長い午後」

SFのオールタイムズベストには必ずといっていいほどランクインしてくる名作。 著者は、映画「A.I.」の原作「スーパートイズ」の作者としても知られている。 太陽が膨張し、なおかつ地球は自転周期の変化によって永遠に 太陽に片 …

地球の長い午後

書評「ユートピア」

16世紀、イギリスの作家、トマス・モアの描いた、数あるユートピア物語の先駆け。ユートピアはトマス・モアの造語であり、ギリシア語のoutopos(ouは否定、toposは場所)を語源にしている。これは「どこにもない場所」と …

書評「ガリバー旅行記」

イギリス人、ジョナサン・スフィフトが18世紀に描いた、子供の頃に誰しも一度は見聞きしたことがあるであろう、ユートピア物語。 小人国(リリパット国)、大人国(ブロブディンナグ国)、ラピュータまでは、童話によく登場するが、そ …

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