FIELD NOTES / 03
1978年生まれが、紙テープと8インチフロッピーを使っていた
私は1978年生まれです。同世代はファミコンで遊び、MS-DOS や Windows 95 でパソコンを覚えた世代です。紙テープでプログラムを入れるコンピュータは、教科書の写真でしか知らないはずの世代です。
その紙テープ入力のコンピュータを、私は実際に使っています。8インチのフロッピーディスクもです。
古い機材だらけの研究室
1990年代の後半、私は高専(高等専門学校)の電気科の学生でした。
研究室には、1950年代のものをはじめ、古い機材がたくさん残っていました。紙テープ入力のコンピュータも、8インチフロッピーも、その中にありました。
同世代がファミコンで育った時代に、たまたま研究室に古い機材が残っていたという偶然で、ひと世代上の道具に実際に触れることになりました。
でっかい冷蔵庫
研究室の機材の中でも一番高価だったのは、電気通信工学の研究室にあった、天体からの電波を追いかけて計測し、記録する装置だったそうです。
学生の私たちには、それが「でっかい冷蔵庫」にしか見えませんでした。
なぜ書き残すのか
紙テープも8インチフロッピーも、博物館に行けば見られます。でも、それを「現役の道具」として触った記憶を持つ人は、年々少なくなっています。しかもその多くは、私よりずっと上の世代です。
1978年生まれで、それを実際に使った人は、多くないと思います。昭和の終わりに街頭紙芝居を見ていたことと同じで、たまたま居合わせた場所が、ひと時代古かったのです。
FIELD NOTES は、筆者が見聞きしたことの記録です。記憶にもとづいて書いているため、細部が事実と異なる場合があります。確かめられたことと、記憶や伝え聞きの部分は、できるだけ書き分けています。